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モダナイゼーション
DX推進を加速するモダナイゼーションの重要性と実践方法とは。
DX推進を加速するモダナイゼーションの重要性と実践方法とは。
本記事では、組織がレガシーシステムを近代化し、事業競争力を高めるために重要なモダナイゼーションについて解説します。まずはITにおけるモダナイゼーションの定義や背景を押さえ、なぜ今の企業において必須の取り組みとなっているのかを整理していきます。
そこで必要なのが、クラウド化やコードの再構築、基盤刷新などを通じてシステムを近代化するモダナイゼーションです。本記事では、各手法のメリット・デメリットや導入のポイントを具体的に見ていき、成功へ導くための視点と事例を紹介します。
ITにおけるモダナイゼーションとは
まずはモダナイゼーションの基礎概念を理解するため、その定義や背景、類似概念との違いを整理します。
モダナイゼーションとは、そもそも英語の「modernization」が語源です。「近代化」や「現代化」という単語になります。そこから転じて、既存の古いシステムやアプリケーションを最新の技術やアーキテクチャへと最適化し、ビジネスにより柔軟かつ迅速に適応させる取り組みのことを指します。近年、企業を取り巻く市場環境が急速に変化する中で、レガシーシステムを放置していると、競合他社に比べてビジネススピードが低下し、成長の機会を逃してしまいかねません。
モダナイゼーションの定義
モダナイゼーションの定義として最も重要なのは、旧来のシステムを最新技術やアーキテクチャに合わせて刷新することです。単なる機能移行やハードウェアの載せ替えにとどまらず、業務効率化や保守性、拡張性に加え将来的なビジネス要件への適応力を高めることが目標となります。
注目される背景
近年では、DX(デジタルトランスフォーメーション)の加速に伴い企業がデータを活用して経営効率を高めたり、新しいサービスを立ち上げたりする例が増えています。しかし、レガシーシステムのままでは最新のデータ活用基盤との連携が難しく、自社の強みを十分に発揮しきれないことが多いです。
さらに、IT技術の進化が速まる中で、従来の言語やフレームワークに精通したエンジニアの確保が困難になることも課題です。こうした背景により、多くの企業はシステム開発や運用に最適な環境を得るためにモダナイゼーションを検討・実施しています。
マイグレーションとの違い
マイグレーションは、システムやデータをある環境から別の新しい環境へ移行することを指します。例えば、オンプレミス環境のデータベースをクラウド上に移行するといった処理が典型例です。
一方で、モダナイゼーションは単なる移行作業にとどまらず、システム全体の構造改革や機能拡張を意図的に行います。現行のアーキテクチャそのものを見直し、最先端の技術を組み合わせながらリビルドやリライトを行うケースが一般的です。
マイグレーションの詳細な解説はこちらで行っておりますので、是非ご参照ください。
DXとの違い
DXとは、デジタル技術を活用したビジネス変革を指します。組織構造や業務プロセス、サービス形態を根本的に刷新し、顧客や社会への価値提供を大幅に変えることが目的です。
モダナイゼーションは、DXを支えるIT基盤を現代化するアプローチとして位置づけられます。DXを推進するためには、データの活用やAPI連携、新しいサービス展開に対応できるアーキテクチャが必要で、その土台を整えるのがモダナイゼーションです。
つまり、DXとモダナイゼーションは補完関係にあり、DXの実現にはモダナイゼーションが不可欠だといえます。戦略的に両方を同時に進めることで、ビジネス側とシステム側の乖離を防ぎ、効果的な変革が可能となります。
DX推進に関しても、こちらで解説を行っております。
モダナイゼーションの必要性
モダナイゼーションは、企業の持続的な成長と競争力の維持に不可欠です。企業として市場競争を勝ち抜く為に、迅速なサービス提供や継続的な改善が必要不可欠となっています。古いアーキテクチャを維持したままでは新技術を導入しにくく、開発スピードも遅れがちになります。
レガシーシステムがもたらす問題点
レガシーシステムが長期間稼働している環境では、保守担当者の負担が大きくなる傾向があります。パーツの調達が難しくなるほか、古い言語のエンジニアが減少して人材不足となったり、属人化してシステムのブラックボックス化になったりするケースがあるためです。
また、システム障害が起こった際には復旧に時間を要し、ビジネス活動そのものがストップしかねません。そうしたトラブル対応の頻度とコストは、企業の成長を大きく阻害する要因になります。
それらの問題であるレガシーシステムからの脱却のため、アーキテクチャそのものを見直し、より機能性や保守性を高める方式へ切り替えることが必要です。
DXの実現とモダナイゼーションの関係
DXは単にツールを導入するだけでなく、組織がデジタル技術を活用して事業モデルそのものを変革するアプローチです。しかし、老朽化したシステムだけでこれを実現しようとすると、データの利活用や外部連携に限界が生じます。
モダナイゼーションが進むことで、企業内外のデータを柔軟に扱えるようになり、さらに可視化することにより部門や拠点をまたいだ協働や高度な分析が円滑に行いやすくなるのが大きな利点です。
技術刷新による競争力の向上
最新技術を組み込んだシステム基盤では、アプリケーション開発のスピードが上がるだけでなく、保守の自動化やスケーラビリティの向上が期待できます。クラウドプラットフォームの活用により、需要の増減に応じてリソースを柔軟に割り当てられるのも強みです。
また、顧客のニーズが多様化している中で、サービスのアップデート頻度が増えた場合でも、最新の技術スタックを使って素早く機能を追加・修正できます。これによって市場や顧客要望の変化に素早く対応し、事業成長の機会を捉えやすくなるでしょう。
モダナイゼーションの成功事例
当社で実施させていただいたモダナイゼーションの成功事例の概要を、いくつかご紹介いたします。
就活・転職サイトのAWSへのクラウドマイグレーション
業界の特性上、繁閑の差が大きく高負荷に耐え得るオンプレミスの構成でシステムを構築しており、平常時にはコスト高になっておりました。そこでクラウドマイグレーションを実施し、常に最適なスペックで構成できるフレキシビリティなシステムに移行することができ、コストの最適化や運用・保守に作業負荷の低減が実現できました。顔認証受付システムのAWSでのシステムマイグレーション
お客様の来社時において、受付端末より総務担当者が呼び出される為、総務担当者は業務を中断して受付・開錠対応を行う必要があり、受付の待ち時間や対応コストが問題でした。そこで既存の受付システムからAWSの顔認証サービス「Amazon Rekognition」を活用した受付システムへリプレースしました。来訪対応から開錠までをシステム上で一括対応でき受付時間、対応工数の削減を実現いたしました。営業スタッフの商談を支援するタブレットシステムのリプレース
営業マンが、商談時に商品カタログを持ち歩き、紙の見積書で対応する旧来型の営業スタイルに限界を感じられていました。そこで、オンライン、オフラインどちらでも対応できるタブレットシステムへのモダナイゼーションを実施し、商談先で見積書作成が完結し、商品説明動画含む電子商品カタログ機能により、課題解決を実現いたしました。
モダナイゼーションの手法とそのメリットとデメリット
ここでは、具体的なモダナイゼーションの手法と、それぞれのメリット・デメリットを紹介します。
モダナイゼーションの手法には、システムの書き直しや再構築、段階的移行など多様な選択肢があります。企業のリソースや導入スケジュール、ビジネス上の優先順位などを総合的に考慮し、もっとも適切な方法を採用することが重要です。
クラウドマイグレーションとリライト
クラウドマイグレーションとリライトの手法では、既存システムのソースコードを新しい言語やフレームワークに書き直しながら、クラウド環境へ移行します。大掛かりな作業にはなりますが、古い技術依存を解消しつつ、最新のクラウドサービスを活用できるのが大きな利点です。
リライトの際には、業務ロジックを整理し直すチャンスでもあります。過去の改修履歴や技術的負債を精査して無駄を削ぎ落とし、保守性と拡張性を同時に向上させられるのがポイントです。
ただし、リライトの範囲が広い場合は開発期間が長くなる可能性があるため、段階的なリリース計画やテスト体制の整備が欠かせません。
クラウドマイグレーションとリビルド
クラウドマイグレーションとリビルドでは、既存コードを再構築し直しながら、よりクラウドネイティブな設計に切り替えるアプローチを取ります。リライトとの違いとしては、アプリケーションをより根本的に再設計する度合いが大きく、システム構造自体を元から変える場合が多いです。
たとえばマイクロサービス化やサーバーレスアーキテクチャの採用など、クラウドの利点を最大限活かす形での再構築が狙いとなります。保守や拡張でのメリットが高まる反面、既存コードの可読性と品質を考慮しながら慎重に進める必要があります。
その分、大幅な性能向上が見込め、長期的には競争力へ大きく寄与すると期待されます。
リプレイス(リプレース)
リプレイス(あるいはリプレース)とは、システム全体を一から作り直してしまうアプローチです。既存の仕組みを完全に捨て、新しい技術スタックやフレームワークを導入しやすいのが特徴と言えます。
古いコードの技術的負債から解放されるメリットは大きく、保守や機能追加の容易さを確保できます。ただし、小規模ではないケースが多いため、経営判断やプロジェクトマネジメントが非常に重要になります。
全機能を再設計するため、最先端の機能や効率的な運用を実現できる一方、長期プロジェクトとなる可能性が高い点には注意が必要です。
モダナイゼーションの問題と対策
モダナイゼーションを進める上で考えられる問題として社内のリソース不足があげられます。
リソース不足を解消するためには、外部リソースの活用と自動化の導入が重要です。モダナイゼーションプロジェクトでは、社内リソースだけでなく外部のSIer等の専門家やツールを活用することで、効率的かつ効果的に進めることができます。
例えば、クラウドベースのツールやプラットフォームは、インフラストラクチャの自動化とスケーラビリティを提供し、内部リソースを節約します。SIer等、経験豊富な専門家はこれらの構築を実行し自社のリソース不足を補うことが可能です。
専門家を活用する事でリソース不足を解消でき、モダナイゼーションの成功率が高まります。結果として競争力が向上します。
まとめ・総括
モダナイゼーションは、レガシーシステムの刷新だけでなく、企業が長期的に成長し続けるためのIT基盤を構築する戦略そのものです。急速な技術進歩やDX推進の流れの中で、競争優位を保つためには今からでも取り組む価値があります。
手法としては、クラウドマイグレーションやリライト、リビルド、リプレイスなどさまざまな選択肢があり、それぞれにメリット・デメリットが存在します。いずれを選ぶにしても、既存の問題点をしっかりと洗い出し、段階的かつ計画的に進めることが重要です。
今後も企業のITニーズが高度化し続ける中で、モダナイゼーションが担う役割はさらに大きくなるでしょう。経営戦略と連動した明確なビジョンを持ち、技術革新に柔軟に対応できる体制を整えることが成功への近道となります。
日本システム技術株式会社(JAST)における導入事例
当社は、レガシーシステムを持つ顧客企業に対して、モダナイゼーション推進のための包括的な支援を様々な企業様に提供してまいりました。その一例を下記で紹介しておりますので、是非ご参照ください。また個別の問い合わせも受け付けております。
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